アトピー肌の方へ|「じんわり汗」対策と運動のススメ

「アトピー肌と運動の関係|公園でストレッチする女性のイメージ|整体サロンulurido(ユルリド)

整体サロンulurido(ユルリド)の田中 裕貴です。コラムをご覧いただきありがとうございます。夏が近づいてくると、アトピーの方から「(痒みが出るから)汗をかくのが怖い」というお話を伺います。

僕自身、施術をしながらたくさんのアトピーの方と接してきましたが、特に印象に残っているのが「滝汗よりも、肌にじんわりにじむ汗の方がかゆくなる」という話です。

田中 裕貴

今日は、その理由とじんわり汗対策、そして夏だからこそ気をつけながらおすすめしたい「運動」との付き合い方について、お話ししたいと思います。

目次

汗をかくこと自体は、悪者じゃない。

アトピー肌の汗対策|タオルで汗を押さえる女性のイメージ|整体サロンulurido(ユルリド)

まず最初にお伝えしたいのは、汗をかくこと自体は悪いことではない、ということです。

アトピーの方の中には、そもそも汗をかきにくい「発汗障害」を抱えている方が多いと言われています。

発汗障害とは
アトピー性皮膚炎における発汗障害は、「汗をスムーズに皮膚の表面に出せなくなる(発汗低下・乏汗症)」という形で現れます。アトピーの方は「汗をかくと痒くなる」というイメージが強いですが、そもそも「体内で汗は作られているのに、外へうまく排出できない状態」に陥っています。これが肌のバリア機能をさらに低下させ、悪循環を生む大きな原因となっています。

汗が出にくくなると、体に熱がこもりやすくなったり、肌の乾燥が進んだりして、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。

汗をかくとかゆくなるから、できるだけ汗をかかないようにしよう

と運動や外出を避ける方もいらっしゃいますが、汗を避けることでアトピーが改善するという研究結果はありません。むしろ汗をかきにくい体質になればなるほど、悪循環に陥りやすくなってしまいます。

問題なのは、汗そのものではなく「体温の調整」と「汗をかいた後の対策」なんです。

「じんわり汗」がとにかくかゆい理由。

たくさん汗をかいたときより、肌にじんわりにじむ程度の汗の方が、かゆくなるとお聞きすることが多いです。

「かゆい」と思って手をやると、汗ばんでいることに気づく。そんな経験、ありませんか?

たくさん汗をかいているときは「汗をかいている」という自覚があるので、自然と拭いたり、シャワーを浴びたりして対処しやすのですが、じんわりにじむ汗は、自分でも気づきにくい。だから、そのまま長く肌の上に残ってしまいます。

じんわり汗に気づきにくく困っている女性のイラスト|整体サロンulurido(ユルリド)

汗が肌の上で蒸発スタートすると、汗に含まれる塩分やアンモニアなどの成分が、肌の表面に残って濃縮されていきます。気づかないまま時間が経てば経つほど、その濃縮が進んでいく。アトピーの方は肌のバリア機能が低下していることが多いので、本来なら問題にならないはずの汗の成分が、肌の内側まで入り込みやすくなっています。だから、自覚のないままじわじわとかゆみが強くなっていく傾向にあります。

じんわり汗への対策は、スピード勝負!

夏は起きると汗をかいていたり、身支度するだけで汗をかきますよね。特にじんわり汗とした汗は何かに集中しているときは気づきにくいものです。ですが、気づいた瞬間にすぐ対策すれば長引くことを抑えられます。

まず、押さえるように拭く。

かゆいと感じたとき。手をやって汗ばんでいたら、すぐにタオルで、こすらず押さえるように拭いてください。こするとそれ自体が肌への刺激になるので、あくまで押さえながら拭きます。

ウェットティッシュはノンアルコールでも肌が反応してしまうこともあるので、控えた方が良いです。気づいたらまずはタオルで汗を拭き取ります。

風で、体を冷ます。

扇風機で涼む犬と猫のイラスト|体を冷ます汗対策のイメージ|整体サロンulurido(ユルリド)

もうひとつ、汗を拭くときは小型ファンを併用することです。体がほてっているとき、汗は拭いても続けて出てくるので、ファンで首や顔に風を当てて体を冷まします。火照りがおさまるにつれ汗の分泌スピードがゆっくりになり、かゆみも落ち着いてきます。

運動中も同じ考え方で!

運動のときも同じです。こまめにハンドタオルで汗を押さえる、体がほてってきたら風を当てて冷やす。シャワーを浴びられる環境であれば、運動後はすぐに流して保湿までセットです。

でも、体が熱くなるとかゆくなる!そのジレンマ。

夏の日差しで体がほてる女性|運動で体温が上がりかゆみが出るジレンマのイメージ|整体サロンulurido(ユルリド)

ここで、ひとつのジレンマが出てきます。

運動をすると血流が良くなる。血流が良くなると、体温が上がる。実はこの「体温が上がる」こと自体が、アトピーのかゆみを増強させることが医学的に確認されています。2012年の大阪大学の研究では、アトピーの方の皮膚は温度の変化に対して健康な肌より過敏に反応してしまうことが報告されています。

大阪大学の研究ページ
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2012/20120712_1

だから、汗が出る前に体がほてっただけでかゆくなることもある。「運動した方がいいのはわかってるけど、運動するとかゆくなるから避けてしまう」という反応になるのも自然なことだと思います。

じんわり汗が出てきたらすぐハンドタオルで押さえて拭き取る。体がほてってきたと感じたら、扇風機や風で冷やす。かゆみが長引く前に体温を下げてあげることが、運動を継続するコツです!

「アトピーの体は体温が上がるとかゆみがでる」というメカニズムをしっているだけでも夏の対策が変わるのではないでしょうか。

アトピー肌の方にこそ、運動をすすめる理由があります

アトピーの方には、自律神経の乱れを抱えている方が多いと言われています。交感神経が過活動の状態が続くと、血流が悪くなったり、かゆみが出やすくなったり、眠れなくなったりする悪循環に陥りやすくなります。

さらに、血の巡りが悪くなると全身に栄養が届きにくくなり、新陳代謝も落ちてしまう。空調の効いた室内で過ごす時間が長くなると、体温調節の機能そのものが衰えて、汗をかきにくい体質にもなっていきます。発汗障害にも繋がるところですね。そこに運動不足が重なると、体全体の機能がどんどん低下していってしまいます。

有酸素運動には交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があることが知られていて、適度な運動を続けることで、その過活動を落ち着かせる助けになると考えられています。運動という身体的な刺激からも自律神経を整える。アトピー肌の方にこそ、運動をすすめたい理由がここにあります。

夕日の中をランニングするふたりのシルエット|アトピー肌と有酸素運動のイメージ|整体サロンulurido(ユルリド)

施術と並行してランニングを始めたら、変わっていった方がいます。

以前、アトピーで悩んでいた患者さんに、施術と並行して、無理のない範囲で運動を取り入れることをお勧めしたことがあります。

その方は週に何度かランニングを始められたんですが、最初は「やっぱり汗をかくとかゆい」とおっしゃっていました。それでも汗をかいたらすぐに拭く、シャワーを浴びるといったケアを続けながら運動を継続していくと、日を追うごとに肌の赤みや湿疹が落ち着いていったんです。

施術で体の状態を整えながら、運動で血流や自律神経のバランスも整えることで良い相乗効果が起こった結果だと思っています。体の内側から巡りが良くなっていくと、肌の状態も変わっていく。そのことを、改めて実感しています。

運動はおすすめしたい。対策とセットで

ここまでお話ししてきたことをまとめると、運動は是非とも取り入れてほしい。その際は、ほてった体を冷ますことと、早めの汗対策は必須です!

扇風機の前でサングラスをかけてクールに涼む猫のイラスト|体を冷ます汗対策のイメージ|整体サロンulurido(ユルリド)

汗をかくこと自体は悪くない。問題は、体温が上がった時の対応と、汗の放置。「汗をかいたらすぐケアする」が大切です。かゆいと気づいたらすぐ拭く、体がほてったら冷ます、シャワーを浴びられるなら流す、そして保湿する。それを習慣にしながら、無理のない範囲で体を動かしてみてください。

夏は、アトピーの方にとって悩ましい季節ではあります。でも、汗との付き合い方さえ整えば、運動を味方につけることもできるはずです!

体質によってオススメする運動がちょっと違います!

アトピーケアを説明するページにも最近追加したのですが、ユルリドでは「体質」を東洋医学の陰陽論からも推察しています。人の性格、ライフスタイル、そしてこの体質によってオススメする運動は変わってきます。

基本は有酸素運動なのですが、それが負荷を少しかけた方がいい人ならランニング、ゆったりの負荷が良いならウォーキング、出不精の方は宅トレ、など。

田中 裕貴

自分に体質に合った、効果的な運動方法を知りたい方は、お気軽にお声かけてくださいね!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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