【番外編#2(前編)】 「森のリトリート」で体感したことを話す回
山中湖の森で行われた『森のリトリート(山中湖編)』に参加してきました。今回参加したリトリートは、ゆっくり静かに一人の時間を森で過ごし、焚き火を囲みながら参加者と対話する2泊3日の宿泊型の研修プログラムでした。
今まで自分自身でも屋久島でリトリートを2回開催してきましたが、今回は参加者としてリトリートプログラムを体感してきました。前編では、リトリートとは何ぞや、という話から参加してきた「森のリトリート」を、感じたままタイムライン形式でご紹介したいと思います。
「慌ただしい日常から離れた場所で心身をリセットさせる」ための過ごし方のこと。語源は「retreatment(転地療法)」。旅行は楽しみを味わうことも醍醐味ですが、リトリートの場合の目的は「楽しむこと」ではなく「心身のリセット」や「自己成長」が目的です。
リトリートは「日常から撤退」と「心身を調える」過ごし方のこと
リトリート(Re-treat)の考え方のポイントは2つあります。
1、今いる場所から「撤退」すること。
2、心と身体を調えなおすこと
まずは、撤退すること。日常で忙しかったり、固定概念があったりすると、イライラしやすくなったり感受性も鈍くなります。そんな慌ただしい日常から撤退することで、鈍化していた感受性が高まりまり、気づきが多くなります。そして、何度も心と身体を調えてあげます。リトリートの時間を過ごすことで、自己を内省したり、気づきがあります。
森のリトリートを通して一番感じたことは、大きな「安心感」
森のリトリートを通して感じた一番のことは、「安心感」でした。「それでいいよ」と言われたような感覚になり、自己受容が深まった瞬間があって、なんとも言えない安心感がありました。
この安心感を体験できたことで、自分をより俯瞰して見られるようになったと感じています。
どうして、森で過ごして大きな「安心感」を得ることができたのか、今回の番外編では私自身の感情の動きや思考の流れをタイムラインのようにご紹介する内容にしてみたいと思います。気持ちの赴くまま書いたので、DAY1とDAY2・3日目に分けてご紹介させていただきます。
今回参加したのば「株式会社森へ」さんの【森のリトリート®︎ライフ編】です。「森のリトリート」はビジネスリーダー向けてビジネスや事業、自分自身の原点をみつめ直すリトリートを提供されています。多くの企業研修にも取り入れられており、全国各地で「森のリトリート」は開催されています。
ここからは、感じたことをつらつらと
森のリトリートDAY1
1日目は集合場所であるレストランでのランチからはじまりました。そこで、スタッフの方、参加者のみなさんと初対面して、簡単な自己紹介。期待が高まります。その後、森のリトリートのベース(拠点)となる場所へ移動。山中湖周辺にある落ち着く良い雰囲気の別荘地の一棟がベースです。
ベースでオリエンテーション。森に慣れていき、感受性を高めるコツを教えてもらいました。それが「ゆっくり、静かに、感じる」ということ。日々に過ごす中では忘れがちですが、この3つはとても大事であることをみんなで再認識します。これからいつもと違う時間、いつもと違う感覚で過ごすことに、好奇心が湧き上がってきます。
「ここから入ります」と、階段を数段降りました。
少し歩くと、緑のトンネルと、挿し込む木漏れ日。
何とも言えない美しさ。
体がゆるんでいくのがわかります。
そして、思考もゆっくりに。
少し歩いたら、そこはもう深い森。
もう少し登山道のような道を辿って深い森に入るのかと思っていたので、驚きました。
静かで、ゆっくりとした時間が流れていました。
ほんとに、美しい大自然。
まずは、五感を開いていくことをしました。
呼吸を深く、ゆっくりにしていく。
呼吸に合わせて、手を上下させながら、
自分の呼吸がどうなっているか、確認していきました。
視野も広げていく。
現代人の私たちは気づかないうちに、視野が狭くなっています。
狭い視野を、指でどこまで見えるか確認しながら広げてきいます。
そのあとは、森の見え方が変わり、より緑の中にいるのを感じました。
次に、四つ這いになって、土のにおいをかぎました。
普段、土ににおいをかぐことがないので、すごく新鮮です。
裸足になって、落ち葉や土の上を歩いきます。
靴を履いているときとは、ぜんぜん感覚が違う!
なんとも言えない心地よさがありました。
そうやって、五感を開きながら、ゆっくりと森に入っていきます。
目的地は、「大きなブナの木」!
森の中に入る時に言われたことはこんな感じです。
この森の中で自分の居場所を見つけてほしい
森からサインがあるから、自分の感じるところにいってほしい
「何かよく分からないけど、何かあるんだな。」と、一人で森を歩き出します。
少し歩いていくと、なんか気になる木がありまして。
そこから見える、木漏れ日がすごく綺麗で!前にも見たことにあるような不思議な感覚でした。
なんとくなくここがいいなと、そこに座ります。
なんとも言えない心地良さと、朝から移動してきた疲れとで、眠くなってきてそのまま眠りました。
目を覚まして、ぼーとしながら森を眺めていたら、笛が鳴って、ブナの木に戻ります。集合のときは、笛で合図になっていて、アナログな方法で呼ばれるのが、心地よかったです。集合して、またゆっくりとベースに戻りました。
ちなみに、森に入っている間は、スマホを見ることはありません。この3日間スマホは、ほぼ使わなかったので、使用時間はホテルから貸別荘までのナビの使用9分です。
夜は焚き火を囲んで、その日森で感じたことをそれぞれのペースで話します。感じたことも考えたことも違う、その人の価値観に触れる、こういう対話は好きです。
焚き火の火の揺らぎと、パチパチという音が心地よく、真っ暗の中で火のあかりだけがあるのは、とても落ち着いた気分になりました。
1日の終わりには明日はどうなるのか、とても楽しみでした。
それと同時に、自分でも気づいていないものに気づいてしまいそうな、そんな怖さも少しありました。
実は大きな感情の動きがあったのは、後編でお話しする2日目でした!
DAY2とDAY3は次に紹介します。