自分も人も幸せにする愛情ホルモン「オキシトシン」を増やす6選。
「ありがとう」を言った時、「ありがとう」を言われた時、何ともほっこりする気持ちになりますね。
人と話して「良い話ができたなぁ」と満足しているときや、子どもや好きなひとをハグしているときなど、生活していると、人との触れ合いでほくほくあたたかい気持ちになる場面があります。
このような場面で「ほくほくあたたかい気持ち」になっているとき、脳はどんな反応をしているのでしょうか?
幸せを感じている時の脳内では、幸せに関する脳内物質がたくさん出ていて、そのおかげでストレスが緩和されたり、幸せを感じたり、様々な作用をもたらしてくれます!
今回はこのような「ポジティブな人との繋がり」によって分泌される3大幸せホルモンの一つ「オキシトシン」についてご紹介します!毎日のちょっとした習慣や心がけひとつでカンタンに増やせるので、是非毎日にちょこっと取り入れてみてください♪
\ 3大幸せホルモンの「セロトニン」について詳しくはこちら /
1.オキシトシンの作用ー人間関係良くなったりアンチエイジングだったりー
今では良く耳にするようになった幸せホルモン「オキシトシン」。それはもう多くの作用があるので、別名もたくさんあります。「愛情ホルモン」「幸せホルモン」「絆ホルモン」「親切のホルモン」などなど。あっちこっちで活躍しています。
オキシトシンは脳の視床下部で作られて下垂体から分泌され、メンタルにも体にも影響を与えます。哺乳類が共通に持つ脳内の神経伝達物質であり、また器官に作用するホルモンでもあります。
神経伝達物質
脳内のニューロンと細胞との間で信号を伝達する脳内の化学物質。
「幸せ〜」「気持ち良い」「不安だ」など、五感で感じたことや、ストレスを感じると、それに関係する神経伝達物質が分泌されるというしくみ。
ホルモン
直接血中に排出され、血流を介して全身に送られて必要なところでその作用を発揮する。
例えば、血液の糖の濃度を調節するために、インスリンなど他の複数のホルモンが協同して調節するなど。
オキシトシンの存在は19世紀末から広まり始め、「授乳」「分娩の促進」のような哺乳動物としての繁殖機能を助けるホルモンとしての働きが先に知られていました。(陣痛促進剤もオキシトシンが使われています)その後、さらに神経伝達物質としての「オキシトシン」の心身への影響も研究され、オキシトシンの特徴がわかってきました。特徴的なのは人間関係に関する作用です。では先に数多くあるオキシトシンの作用からご紹介。
- 幸せな気分になる
- 愛着を深める
- 脳や心が癒される
- ストレス反応を弱める
- 不安や恐怖が減少する
- リラックス効果をもたらす
- 情緒を安定させる
- 他者への信頼の気持ちが増す
- 人間関係を良くする
- 社交的となり、人と関わりたいという好奇心が強まる
- 親密な人間関係を結ぼうという気持ちになる
- ポジティブになりやすくなる
- 学習意欲がアップ
- 睡眠を促し、質の良い眠りができる
- 美肌効果
- 記憶力向上
- 免疫力アップ
- 食欲を抑制する作用
- 老化を遅らせる
- 痛みに対する耐性が増す
- 心臓と血管を強くする
- 感染症予防につながる
- 成長を促す
- ドーパミン、セロトニンの作用を促進する
- 記憶力アップ
いかがしょうか、「オキシトシン」の力!!これ全部、人生でほしい作用ですね。オキシトシンが増えると愛情や信頼も深まり、リラックスできてストレスには強くなり、怒りっぽくならず学習意欲や記憶力アップ!そしてアンチエイジング。これが日常のちょっとした工夫や習慣を取り入れるだけで作用するのです。
2.オキシトシンが分泌される条件は「心身の触れ合い」
人と人のポジティブな「交流」によってオキシトシンは出ます。人や動物に愛情を感じた時などに分泌され、特にスキンシップが有効です。人や動物だけではなく、モノによる触覚の刺激でもでます。花王株式会社の研究では、やわかい、心地よいものに触れるだけでもオキシトシンが出ると判明しました。オキシトシンを増やすポイントは、心身どちらでも良いので、「つながり」を感じること。また、オキシトシンの凄いところは相互作用なところです!「相手がありき」で分泌されるので、相互に作用するところが面白い! 赤ちゃんと見つめ合っている時は、見つめている人も、見つめられている赤ちゃん両方が幸せ気分でしっかりオキシトシンが分泌されています。
- 手を握る、ハグをするなどのスキンシップ
- 会話を楽しむ
- 感謝する、感謝される
- 人に関心を持つ
- 柔らかい肌触りの良いものに触れる
- 人に親切にする、人に親切にされる
- 匂いや香りを楽しむ
- 誰かと一緒にご飯を食べる
ちなみに、自然を眺めたり、好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べるなど、五感に心地よい刺激を感じているとき、セロトニンとオキシトシン両方分泌されます。オキシトシンは、セロトニンの働きを高める作用もあります。そしてオキシトシン神経を鍛え強化するには、スキンシップや心身の心地の良い触れ合いでオキシトシンが出て、それによって人間関係も良くなり、人を信頼することでさらにオキシトシンが出る、という良いループを作り出すことが重要です。
3.今からできるオキシトシンを増やし方6選
オキシトシンがどうやって分泌され、増えるかわかったので、これを日常に習慣として取り入れるには!簡単でちょっとしたことを毎日積み重ねていけるように。今から始められることを6つ厳選しました。
① 意識的にスキンシップ取る。
五感の中でも、「触覚」は最初に発達する感覚。母のお腹の中にいるときから触覚はあると言われています。人に触られたり見つめ合ったりすると、 赤ちゃんの心拍は安定してリラックス状態になり、オキシトシンが分泌されます。赤ちゃんに限らず大人も子どももスキンシップがお手軽にオキシトシンを増やす方法です。抱っこ、ハグ、撫でるなど、お互いに心地よい触れ合いをたくさんします。子育て中の方は子どもとの肌の触れ合いを意識して多めに。親も子も癒されます。
また、セルフタッチも有効です!セルフタッチとは、自分の手で、身体のどこか、お腹や胸、どこでも良いので触ってみて落ち着く場所に触れることを言います。人は、お腹が痛い時には自然と、お腹を手を当てます。この痛いところに「手を当てる」というのはとても理にかなっているのです。両手で自分をハグするのも効果的です。目を閉じて手の感覚に集中し、ゆっくりした呼吸で行います。ちなみに緊張した時もセルフタッチはリラックス効果があります。
② 感謝をする(感謝をされる)
「感謝する」「感謝をされる」双方ともオキシトシンが分泌されます。オキシトシンだけではなく、エンドルフィン、セロトニン、ドーパミンの4つの幸福物質がすべて分泌されます。脳内幸せいっぱいにする究極の一手が「感謝」で、「ありがとう」という言葉です。これは使わない手はありません。
心の中で感謝をするだけでもオキシトシンは増えますが、「ありがとう」と口から言葉に出すことで脳内に深く記録されるアウトプットなので、効果はさらにアップします!せっかく感謝しているので、言葉に出さないのはもったいない!ということで、「ありがとう」は丁寧に相手に伝えていきたいですね。
③ 今日した「親切」を数える
オキシトシンは別名「親切のホルモン」とも呼ばれています。人が他者に何か「親切なこと」をしたとき、実は「親切をした人」「親切にされた人」の両方に、オキシトシンが分泌されます。こちらも相互作用です!
幸福心理学の有名な実験で、1週間に5つの親切をしてそれを記録して6週間後、記録した人の幸福度が上がった、という実験があります。親切を記録するだけ。それで幸福度はアップします。「自分は人に親切にした」という事実を確認するだけで、「自分は相手の役に立っている」という感覚を持ち、「自尊感情」(自分は価値ある存在であるという感情)や「自己肯定感」「自己重要感」が高まり、幸福度のアップに繋がります。
ちなみに、家事をしている人は、自覚をしていなくても毎日親切に溢れています。
- ご飯を家族に作った
- 家族の分も洗濯をした
- 部屋をキレイに掃除をした
こちらも自分以外にした親切です!毎日やっている家事を「人に親切にした」と自覚するだけで幸福度はあがっていきます。家事を家族の分もやったら「人に親切にした」!家事を家族にやってもらったら「ありがとう」を伝える。それだけでもオキシトシンは出るので、親切を自覚しないともったいないし、「ありがとう」も伝えることが重要です。
そして、「親切」で覚えておきたいこと!「親切は伝染する」です。これは心理学実験でも証明されていて、親切にした相手の態度がやわらかくなり、相手も親切に触発されて「親切」に変化していくからです。人間関係で困っている、ギクシャクしている、険悪、対立していることがあれば、やることは「悪口を言う」ではなく、「親切をする」です。人間関係改善の大きな一手になるかもしれません!
④ 家族、友人・仲間との交流を増やす(孤独を減らす)
一人の時間は大切ですが、交流、繋がりがない(乏しい)状態が続くと、オキシトシンがうまく分泌されません。「孤独」は寿命を縮めるという研究結果もたくさんあります。最も健康に悪い生活習慣は喫煙と知られていますが、死亡率を見ると孤独は喫煙に匹敵するほど健康に悪いという結果が出ています。
家族・友人には
近しい人には積極的に感謝を伝え合って、オキシトシンを増やす良いループを作る
これから誰かと交流を増やしたい
気の合う人と出会って、そして友情を育んでいくことはなかなか大変です。第一歩の気の合う人と出会う場として、何かの「チーム」や「コミュニティ」「グループ」に所属し、「仲間」を作ることがおすすめです。仲間は「共通の目的」で繋がっているので、自然と「仲間意識」が育っていきます。そのコミュニティの中で気の合う人と「友情」を育んでいく方が友達は作りやすいです。
TIPS:親しい人のちょうど良い人数
社会学の研究では、人はたくさんの人間(例えば10名以上)と「非常に親しい関係」を作ることは難しいことがわかっています。「非常に親密で親しい関係」は数名しか作れません。「親しい関係」は5〜6名が限界だそうです。優先順位は家族 → 友人 → 職場。精神科医が見つけた 3つの幸福の著者の樺沢さんによると、人間関係の重要度は家族5、友人3、職場2の割合がちょうど良いみたいです
⑤ 肌感覚で心地よいものに囲まれるようにする
寝具や下着、タオルなど、直接肌や手に触れるものを肌触りの良いモノに変えることも、じわじわと持続的な効果があります。肌触りの良いタオルや、触れていると落ち着くぬいぐるみなども周りに置くようにしてみてください。
また、適度な温度のお湯に包まれる入浴もオキシトシンの分泌は高まります。
⑥ ペット・植物を育てる
ペットを育て、交流する中でお互いを必要とします。そうすると、「自己重要感」や「自己肯定感」は高まります。ペットとの触れ合いでオキシトシンの「癒し」効果が発揮されます。
そして、実は、植物を育ててもオキシトシンは出ます!「世話をする」=「自分は役に立っている」ということ。高齢者でガーデニングをしたり、小さな畑を耕したりする方もいますが、それはオキシトシンの分泌も増えるし、「孤独」の対処法として考えてもとても有効です。
いかがだったでしょうか。今回はオキシトシン(愛情ホルモン)についてご紹介しました。
心身ともに心地よい触れ合いはオキシトシンを増幅させます。整体サロンユルリドではボキボキといった施術はせず、脳疲労がしっかり取れるように脳に心地良い刺激を皮膚を通して与えていきます。
その時にしっかりオキシトシン、セロトニンが出ています。気になることがあればお気軽にお問い合わせください^^