最も脳が疲れる原因の一つは、心ここにあらずの「マルチタスク」!そんな時はムーブメント瞑想が効果的。

ペンを持つ女性が大きなボードにマインドフルネスについて書き出している
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「ながら作業」「マルチタスク」が当たり前のようになっている今のデジタル時代。目の前のことをこなしながら、他のことを考えたり、デジタル機器を見ながら生活しています。実は今の研究ではこれが脳疲労が溜まる大きな要因と言われています。脳疲労が溜まりやすい昨今だからこそ、注目されているのが「瞑想」。

仏教の禅から信仰要素を取り除いた「マインドフルネス瞑想」が、世界的に大ブームになっています。
健康、睡眠、美容、教育、子育て、集中力、ダイエット、禁煙、老化などさまざまことに有効性が認められていて、大企業のGoogleやYahoo!、Meta(旧Facebook)、日本でもトヨタやリクルート、パナソニックなど、数多くの企業に取り入れられています。ビジネスパーソン、アスリート、カウンセリング分野、教育分野、脳科学、精神医学などからの注目度がなかなかに高いわ話題です。アメリカ国立衛生研究所のデータベースによると、マインドフルネスに関する論文数は、ここ15年で100倍以上増加しているとか。脳科学での研究も進み、瞑想が脳に良い変化をもたらすことが実証的に確認されています

整体サロンulurido

整体サロンulurido(ユルリド)でも、マインドフルネス瞑想をクライアント様に提案することがあります。そこで感じることは、「瞑想」の必要性、効果が伝わりにくいということ。「マインドフルネス瞑想」は、誰もがもっとカジュアルに取り組むことが出来き、その効果たるや、ストレス軽減や集中力アップ、パフォーマンスを高めるなどなど、効果はピカイチであることをもっと知ってほしいと考えています。


今回はこの「マインドフルネス瞑想」が何故必要か、どんな効果があるか、脳内ではどういうことが起こっているのか!そして簡単にできる瞑想の方法をお伝えしていきます。

目次

1.まずはマインドフルネスの効果を知ってみる。

ちょっと興味がある方、興味あんまりないな、という方でも、この効果を聞くと「あら、ちょっとやってみようかしら?」となっていただけると嬉しいです。脳やら何やらの話をする前に、まずはマインドフルネスの効果を知ってから!

マインドフルネスの効果
  • 集中力・注意力を高める
  • 幸福感が高まる *幸せに関係する神経伝達物質が活性化される(セロトニン、GABA、ドーパミンなど)
  • 不安やストレスが軽減される *不安に関する神経伝達物質の濃度が低くなる(ノルアドレナリンなど)
  • 睡眠の質が高まる
  • 免疫システムの機能を高める
  • 炎症を鎮める作用がある
  • 失敗をポジティブに受け入れる対処法が身に付く
  • 頭がスッキリする
  • 怒りの感情をコントロールしやすくなる
  • 共感力が向上する
  • 心が若々しくなる

すこし興味を持っていただけましたでしょうか?一つ一つ詳しく説明したいのですが、それはまたの機会に。やり方簡単、効果は絶大なマインドフルネスです。

マインドフルネスとは「いま」に集中すること。

マインドフルネスとは「今、この瞬間に全神経を集中する」という考え方です。
1つのこと、例えば食べること、歩くこと、植物に水をやること、お皿を洗うことなどに他のことは考えられないぐらいに一点集中!これがマインドフルネスの考え方です。マインドフルになる方法としてオーソドックスで最も効果的な方法の一つが「マインドフルネス瞑想」です。

2.脳って、何もしてなくても勝手に疲れるしくみがある(デフォルト・モード・ネットワーク)

脳の重さは、体重の2%ほどの大きさです。それにも関わらず、脳は体が消費する全エネルギーの20%を使うという、なかなかの大食漢です。この20%もの消費エネルギーを、脳は何に使っているか。大半はデフォルト・モード・ネットワーク(以下DMN)という脳回路に使われています。

DMNとは、車で言うところのアイドリングです。脳の内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部(けつぜんぶ)、下頭頂小葉などから構成される脳内ネットワークで、脳が意識的な活動をしていないときにアイドリングしてくれています。実はこのDMN、脳の消費エネルギーのなんと60〜80%%を占めていると言われています。「さぁ休憩だ!」と、ぼーっとしていても、このDMNが働き続けている場合、脳はどんどん疲れていく、、、ということが起こり得ます。

DMNの活動は人それぞれで、毎日過活動になっている人もいれば、DMNの活動を抑えて脳疲労が溜まりにくい人もいます。また、過活動気味の人は、本当の意味での脳の休息は意識しないと難しく、工夫が必要です。

「一日ぼーっとしていたはずなのに、なぜか疲れている」という人は、脳のDMNに過剰な活動を許してしまっているのかもしれません。「疲れにくい脳」を作るには、このDMNの活動をどう抑えるかがポイントになってきます。疲労感とは脳の現象です。物理的な疲労以上に、まずは脳の疲労が「疲れた」という感覚をもたらしています。

3.気づくと考えごとをしている(自動操縦モード)にも要注意

私たちは日常生活の中で、何気なく食べて、歩いて、歯を磨いています。実は私たちの生活のほとんどはこの「何気なくやっていること」に占められています。自動操縦モードで動いている飛行機のようなものです。肝心のパイロットである自分の意識は、どこにほっつき歩いているかというと、過去や未来に意識があります。雑念が浮かびやすくなるということです。

仕事をしながら他のことを考えている女性
例えば

・歯を磨きながら「今日はあの仕事を先に片付けないとな」 未来
・朝ごはん作りながら「子ども起こして食べさせて送っていって、、、」 未来
・コーヒー飲みなら「ちょっとあれは言い過ぎたかな」 過去

と、何かしながら考えていることの内容って、振り分けると未来や過去のことがほとんど。目の前のことを何気なくこなしているとき、心は「いま」と関係ないところにあります。

脳が自動操縦モードに慣れて、膨大な仕事量を効率良くこなせる人は、反面で「集中力」を失いがちです。注意を一箇所に固定しておく力が弱まるということです。脳疲労もしっかり溜まっていきます。そのため、世界中のビジネスパーソンやアスリートに集中力を高めるマインドフルネス瞑想が注目されているのです。自動操縦をから手動モードに切り替えるには、日常的な行為に注意を向けて、五感を使いながら「いま」を意識します。

例えをこちらに変換!
  • 歯を磨きながら、「この歯、つるつるになったじゃない!」
  • 朝ごはん作りながら「このトマトは赤くてまるまるしてて美味しそうだな」
  • コーヒー飲みながら「このコーヒーはフルーティーで酸味もちょうど良い!」

4.瞑想が脳を休ませるメカニズムは、脳の過活動を抑えるから。

マインドフルネス瞑想をすると、脳の中では何が起こっているのでしょうか?瞑想を行うことで、脳の消費エネルギーの60〜80%%を占めている脳回路のDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)の過剰な活動が静まります

具体的には

脳の8つの領域で脳構造に影響を及ぼすということがわかってきました。前頭極(注意をうまく分配する働きなど)、感覚野と島(身体感覚への気づき、障壁となる葛藤をうまく処理する働きなど)、海馬(記憶)などの部位に容積、密度などの変化が見られます。

DMNの過活動が収まると、脳のエネルギー消費が大幅に軽減され、脳が休まるという仕組みです。さらに!マインドフルネスを習慣化できれば、脳の一時的な過活動を抑えるだけではなく、脳の構造そのものを変えてくれる効果があることが分かっています。

マインドフルネスを継続的に行うと「疲れにくい脳」ができる

マインドフルネスは脳の過活動な動きを沈めてくれて、その上継続的に行うと脳の機能が高まります。まず、脳の各部位のつながりの連結が増します。記憶に関連する脳部位が強化する可能性もあります。そして、DMNの活動をコントロールできるようになることが今回のコラムの肝です。


継続することが重要である理由は、脳が「ある特性」を持っているためです。その大事な脳の特性は、「脳の可塑性」と言われています。脳が絶えず自ら変化させるという特性です。例えば脳卒中などで脳に損傷があれば、その部位に準じた機能障害が起こりますが、他の部位で代償させるなど、脳自体を変化させながら回復していきます。脳の可塑性については以前から研究で明らかになっており、繰り返し練習することで一過性ではなく持続的なネットワークが構築されます。疲れにくい脳をつくことはできるということです。

マインドフルネスは子どもの脳の方が効果が出やすい!

マインドフルネスは成長段階の子どもの脳の方が大人より効果が出やすいということが分かってきています。海外では問題行動の対応として、瞑想プログラムを取り入れている学校も多くなってきています。また、日本でも、マインドフルネスが子どもの教育、メンタルヘルスに良い影響を与えるということで試験的な導入事例が増えています。

5.今すぐできる、おすすめの「ムーブメント瞑想」

今、世界に存在する瞑想の種類は今や500を超えると言われています。マインドフルネス瞑想でオーソドックスなのは「呼吸瞑想」です。深く呼吸ができる姿勢で座り、肩の力を抜いて自然なペースで呼吸をし、呼吸だけに意識を向けるという方法です。オーソドックスで効果も高いですが、じっとして行う長時間の瞑想は、少し敷居が高く感じるかもしれません。
これは自分で行ってみても、人に勧めてみても同じで、5分であれ10分であれ、じっとして行う瞑想は生活の中でかなり優先度を上げないと後回しにしてしまいがちです。そこで習慣化できる瞑想法で落ち着いた先は、もっとカジュアルにできる動きながら行う「ムーブメント瞑想」です。
「ムーブメント瞑想」は、「今の自分の体の動きに注意を向ける」という瞑想の1つの手法で、脳の自動操縦モードを手動モードに切り替えます。今回はそのムーブメント瞑想の中から習慣化しやすい4つをピックアップしてみました。

① 歩行瞑想

手足の動きや、地面と足が触れる時の感触に一歩一歩に意識を向けます。自分の動きに、いま自分の中に起こっている感覚や思考や感情にを逐一実況中継する(ラベリング)のもおすすめです。

ラベリングの例

「右、左、右、左(足を出している方を言葉にする)」
「風が気持ち良い」「ここはでこぼこしている」

② 食事瞑想

スマホを見たり、音楽を聞いたり、動画を見たり、考え事をせず、食べることにのみ意識を向けます。今から食べるものをよく観察し、食べる感覚を十分意識します。色や形、匂い、食感、味に全部の意識を向けます。

マインドフルイーティング食事瞑想

③ 歯磨き瞑想

歯ブラシが口の中に当たる感覚から感じ取り、歯を一つ一つ丁寧に磨いていきます。歯ブラシが口の中で動いている感覚に意識を集中します。最後に口の中に水を含み、吐き出すまでの触感や音や動きを感じ取ります。

④ ストレッチ瞑想

ストレッチや軽い運動をするときに、体の動きや感覚を意識する方法です。体を動かすことで、首や背中、手足の関節や皮膚、筋肉のどこが伸びているか、負荷がかかっているか、感覚をしっかりと感じ取ります。

その他アロマ瞑想、ヨガ瞑想、数息観瞑想(数を数える瞑想)など、瞑想の種類はたくさんあります!自分にあった瞑想方法をぜひ見つけて生活に取り入れてみてください。

整体サロンulurido

瞑想に正解や間違いはなく、人それぞれ合う瞑想方法は異なります。
初めは5〜10分のプチ瞑想から試して、自分にしっくりきて続けやすそうな方法を探してみてください。
集中力が高まったり、すっきりした感じがあればうまくいっています。ムーブメント瞑想を実践するコツとしては、出勤する時の歩行はムーブメント瞑想をする、歯磨きはムーブメント瞑想にするなど、タイミングをあらかじめ決めると習慣を作りやすいです。施術を受ける時も、是非体の感覚に注意を向けてみててくだい!

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