【番外編#2(後編)】 「森のリトリート」で得た何とも言えない安心感
前回の『「森のリトリート」で体感したことを話す回(前編)』では、森のリトリートに行った時のDAY1のお話をしました。今回は残りのDAY2・3について、またつらつらとお話する番外編となります。
今回の1番の感情の大きな動きや、「安心感」はどうやって出てきたのか、という流れや、参加者との対話の話。いずれまた自身でリトリートを行って行きたいので、その方向性や、準備で足りていない点、どこでやりたいかなどのヒントも多くありました。
DAY1の流れはこちらをご覧ください
DAY2-AM『2日目の森』
ベースに到着し、簡単なオリエンテーションののち、森へ。
今日は、このまま自分の居場所にいってほしいとのこと。
森へ。自分の気持ちとは関係なく、森は相変わらず美しい!
昨日いた自分の居場所を探したけれど、見つからず。
同じ場所を見つけることにこだわったけれど、途中で「今日はそこじゃないってことか。」と、今、自分が気持ち良くいられる場所を探すことに。
見つけた場所は、2本の木の間でした。
片方の木がもたれるのにピッタリで、座って見る森の景色が美しく、ここに決めました。
木にもたれながら、ぼーっと。
目の前の木の苔に癒されて、木漏れ日がきれいで、ときどき吹く風で葉が揺れる音が心地よく。
地面は枯れ葉が敷き詰められていて、今落ちた葉もあれば、もう土になろうとしてる葉もあり。
葉が土に分解されて、1年に1cm土が増えるらしいです。
この森はどれだけの年月を重ねてきたのか、そんなことを思ってると、自分の自我意識がすぅーっと薄くなっていくのを感じました。
寝転びながら青空を見ると、真下から見る木や葉も綺麗でした。
そして、そのまま寝入ります。
どれぐらい寝てたかもわからないまま、ぼーとしていたら、笛がなりました。
笛を吹き返して、ブナの木に戻ります。
みんなが集まってきたのですが、表情を見ると
それぞれの参加者の雰囲気が変わってきているのを感じました。
それぞれが良い時間を過ごしてるんだなと感じる雰囲気がありました。
その後、みんなで対話。
この2泊3日で「森に入ってそれぞれの時間を過ごし、そのあとに対話」を4回繰り返します。
1日目の晩とは違って、雰囲気に静けさがあり、みんなの声が耳に心地よく感じます。
共感できることや気づきがたくさんありました。
人との対話っていい!
改めて感じました。
対話が終わったあとに、ランチ。
これがまた、すごく美味しい。
自分の味覚が鋭くなっているのに気づきました。
食材や味付けの風味がよりわかったし、身体に染み渡るのを感じました。
DAY2-PM『午後の森』
お昼が終わり、それぞれの居場所に向かう前に、6つの小さな封筒から好きなものをひいてと言われました。
封筒の中には、「問い」が書いてあるカードが入っているらしい。
自分の開けたいタイミングで、開けて。とのことでした。
封筒を手に、朝と同じ自分の場所へ向かいます。
気温も上がってきて、靴を脱ぎたくなり、裸足で過ごしていたら、カードが気になってきて、封筒を開けました。
そこには、
あなたは、何に感謝しますか?
と、ありました。
自然とその問いを考え出します。
両親、妻、息子、今、ここに居られること、友人、クライアントさん…と、今までのことへの感謝が溢れてきました。
森で過ごして五感や感受性が増しているので、この質問がいつもより心を大きく動かすのがわかりました。
身体の力が抜けていくのがわかります。
そんなことを思ってるうちに、また眠くなってきて寝ていたようで。
次に起きたときに、寝てたんだと気づきました。
ぼーっとしながら、森を見たとき、何とも言えない気持ちになりました。
その時、森から「それでいいよ」と言われた気がしました。
不安でもいいし、できないことがあってもいい。
あなたは、あなたのままでいい。
なんか、そういうのを全部含めて、存在を受容してもらえた気がしました。
何とも言えない安心感に包まれ、「なんか、大丈夫だな」と思いました。
身体が軽くなり、心も軽くなり、体が温かく感じました。
森にはジャッジがない。
そこに森が森としているだけ。
自分が何をどうしたとしても、森はそこにいるだけ。
そんなことを思っていると、ピーと笛が鳴りました。
「えっ、もう終わり?」という気持ちと、「もう充分満たされた」という気持ちがありました。
ブナの木に戻っていく足取りも軽かったです。
焚き火を囲んでの対話の時間まで、最低限の会話で過ごすことになった。
ベースの別荘ではそれぞれの過ごし方で、薪ストーブの火を見ている人や、ストレッチのように身体を動かす人、目を閉じてソファーに座っている人もあり。
部屋に戻ってくると、安心感があって、気が緩むのがわかりました。
森でほとんどの時間ひとりで過ごし、寒さもあったし、思ってるよりも緊張や疲れがあることに気づきました。
「森は気持ちいいだけ」というわけでもない。
自然の中で過ごす時間が長かったので、文明のすごさや有り難さを感じます。
部屋の窓から見える夕日がキレイ!
明かりをつけていないので、少しずつ暗くなっていく部屋も心地良い。
「そろそろ外に移動しましょう」と、声がかかりました。
「ゆっくりと、自分のペースで来てください。急がなくていいですから。」
毎回、こうやって声をかけてくれます。
それぞれのペースを大切にしてくださいね。という気持ちが伝わってきます。
焚き火を囲みながら、それぞれ森で感じたことを話します。
前日の夜とは、雰囲気がぜんぜん違います!
深く、ゆっくり、静かな時間でした。
それぞれが森で感じたこと、体験したことを話しました。
安心したこと、これでよかったんだと感じたこと。
ゆっくり、思ったままに話しました。
みんなに話しかけているのか、自分に話してるのか、わからない感覚になりました。
外は真っ暗で、明かりは焚き火の火だけになり、わずかにみんな顔が見えるぐらいでした。
顔がしっかり分からない暗がりの中でも、すごく「聴いてもらっている」という感覚がありました。
思ったままのことを話して、聴いてもらえるっていう環境に安心し、大きな幸福感もありました。
みんなの話もすごく良く響いて、気づきもあったし、心からの声、内から出てくる言葉は、とても心地良く!
その後一旦解散し、夕食を食べて、気持ち良く眠れました。
DAY3-AM『最後の森』
目覚めはすごくスッキリしていて、深く眠れたのがわかりました。
心に余裕があるのがわかったし、リラックスと活気とがいいバランスです。
今日はベースからそれぞれのペースで、森の自分の居場所へ向かうことに。
三日目も最高にいい天気でした!
晴天が3日間も続くのは珍しいらしい。
「雨」は雨の良さがあるのは、屋久島で何度も体感しましたが、
今回は晴れの方がよかった。
ただ晴れて気持ちよかったというわけではなく、晴れたことによって与えられるサインや気づきが今回のリトリートでは必要だったように思います。
いつものようにお地蔵さんにお辞儀して、森にご挨拶をして入ります。
すがすがしい!
心も体も軽い軽い!
振り返ると、自分でも気づかない重さがあったんだろうなと。
体感を伴った自分との対話の大切さを感じました。
森は、「安心感」と「それでいい」と言うことを教えてくれました。
最終日は、便箋と封筒を渡されました。「未来の自分に向かって、手紙を書きましょう」と言うことだった。何を書いてもいいし、何も書かなくても良い。
この選択肢を与えてくれて、それぞれの意思を尊重してくれるのが心地良かったです。
(このリトリートのナビゲートしてくれた方がまたすごかった。それぞれのペースを大事に安心感のある雰囲気作りが抜群でした!)
森にいると、生きること、死ぬことを考えさせられる。
生命が循環していることも感じさせられます。
それぞれに役割があって、それぞれがそこだけにあって、ただ存在しているだけ。
それだけでいいんだなぁと感じます。
現代では、なかなかそれだけでは生きられないかもしれないけど、そういう生き方ができたらいいなと。
自分達も存在しているだけで素晴らしい!
やっぱり今日もそれぞれの言葉や声は心地よかった!
本音で話せる場っていうのは、とても良い雰囲気です。
その雰囲気を感じることは、最高に幸せな瞬間の一つです。
手紙に書いたことやその時は思ったこと、感じたこと、それとこれからもリトリートを主催していきたいとみんなの前で話しました。
その時に風がサァーと吹いて、バサバサと枯れ葉が落ちてきました。
参加者の人たちが「やってやってって言ってるよ」とか「祝福されてるよ」とか言ってくれたのが嬉しかった。
森に応援してもらっている気になったし、嬉しい!
最後は手伝ってくれたスタッフの方も入って全員での対話になり、最後にそれぞれの言葉を伝えて終わりました。
森とみんなのおかげで、何とも言えない「安心感」や「大丈夫」という感覚をしっかり持つことができました。
リトリートの参加のお話は以上です!
これからさらに多種多様な社会になり、生き方は自分で決めていく世の中になっていくと思います。
「何がしたいのか?」「どんな生き方がいいのか?」
自分で決めていかないといけない時、しっかりした「安心感」があり、「大丈夫」と言う感覚をベースに持っているかどうか、すごく重要だと感じています。
今回の「森のリトリート」で体験した事は、これからの時代を生きていく上で、大事にしていきたいです。色々な気づきをくれた森と、共に過ごしたみんなに感謝!!
長かったですが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
今回参加したのば「株式会社森へ」さんの【森のリトリート®︎ライフ編】です。「森のリトリート」はビジネスリーダー向けてビジネスや事業、自分自身の原点をみつめ直すリトリートを提供されています。多くの企業研修にも取り入れられており、全国各地で「森のリトリート」は開催されています。